【小学校受験】お受験失敗、その後。



長男が小学校に入学して3か月以上が経ちました。

毎日出る宿題、バタバタな朝・・
それでも本人「小学校たのしー!」と言っているし、
親も子を小学校に行かせる生活に少しずつ慣れてきました。

既に半年以上前のこととなり
ふと忘れそうになりますが、
長男は一般的な公立小である市立ではなく、
国立の小学校に行かせようとお受験を経験しました。

結果は不合格。
3か月と短い期間とはいえ多少お受験対策をしたので
その成果が出なかったことは親子共にショックでしたが、

そう判断されたということは
その学校に合わない、
ということなんだろうと受け止め、
今では殆ど振り返ることもありません。

ですがお受験を経験したこと自体は
決して無駄ではないと思っているので、
当時を振り返りつつ、
これからへの考えも交えお受験体験記としてまとめます。

あくまでお受験失敗体験記なので
これからお受験を控え、合格の秘訣を知りたい親御さんなどには
有益な情報は全くないと思いますw

お受験の理由

①夫(父親)の出身校

長男にお受験させるに至った理由、それは

夫の出身校だから。
第一にはこれです。

受験先は静岡市で小学校受験といったらここ、
と誰もが思う(?)国立大の付属小学校。
小学校から入れれば、そのまま付属中学へ進学できます。

中学から入りたいとなると受験の難易度は高くなる、
入れるなら小学校(受験時園児)のうちに・・

という方も多いものと思われます。

・・思われます、というのは、
私は全然違う故郷で、
静岡の学校事情が全くわからない。

しかも高校まで一般的な公立学校で、
高校受験を控える中学3年まで塾にも通ったことがなかったぐらいなので
いわゆる「お受験」(←親の意向による受験に使う言葉というイメージ)
とは無縁でした。

夫から、小学校時代の、
トイレすら無い場所でのワイルドなキャンプの思い出(トイレから作るそうです)
とか、意外と自由な校風について聞き、

子供の自主性を大事にしている点、
近所に限定されない交友関係が築ける、
といった点が魅力かな?
と思い、私も夫の、我が子も受験させたいという意向に同意しました。

②学校見学の印象

説明会の際に、全学年の授業を自由に見学できるという、
学校見学の時間がありました。
(見学できるのは親のみ。園児は不可)

夫の記憶は20年以上前の話。
現在の様子はどんなかんじなのか、
ママ友等もおらず情報が得られない母にとって、
実際に見られる貴重な機会でした。

低学年を含む全学年、
自分たちで考えさせる授業を行っているのが印象的でした。
学校の特色として伝わるよう、
普段以上に意識的にそういった授業としていた可能性はありますが、
科目はごく一般的な国語や算数の授業でも、
先生が一方的に教えるスタイルではなく
自分たちで課題を設定させ考えさせる、
という方針であることが分かり好感が持てました。

大学の教育学部に関わる先生方が
それぞれ試行錯誤して教育方法を考えているということもあり、
どの先生にあたっても教育の質が一定以上保たれるであろうという、
安心感が魅力と感じました。

公立の、特に小~中学校では、
先生によって教育の質にムラが大きい
という印象は経験上強いので・・

本人の意志とモチベーション

小学校受験を自ら選択する子供は殆どいないのではないでしょうか。

当初うちの長男も、
同じ幼稚園の多くの子が進学する、
学区の市立小学校に行きたいと言っていました。

そう思うのも無理ないな、
と親でも思うのが、その学区の小学校というのが、
うちの目の前なのです。
(特に自宅のそばの会社の窓からは学校の運動場がよく見えます。)

そこを逆手(?)に、
お受験のモチベーションを高めるための言葉として
①パパと同じ学校だよ
ということの他に、
②バスに乗って行けるよ
という理由をあげてみましたが、
年長さんともなるとバスに乗れることにはさして魅力を感じない様子で、
なぜ目の前の学校でなく、わざわざ遠くの学校に行かねばならないのか
という問題に最もらしい理由づけが最後までできませんでした。

その他、
③長男の好きな叔父さん(パパの弟)も同じ学校出身で応援してくれている
というのがお受験期後半に加わったものの、
最後まで本人のモチベーションは高めきれなかったな、
というのが敗因の一つだと思います。

おそらくこういう、
お受験の意義が理解しきれないという子は少なくはないと思うのですが、
(その学校に行くべき理由はよく解らない、でも)お受験対策を頑張っている、
頑張った成果を出したい(そして親や応援してくれる人の期待に応えたい)、
ということのみで何とかお受験対策に取り組んでいた、
というかんじです。

受験対策

受験する子は皆塾に通って対策をしていると聞き、
9月頃から塾を探し、10月頃から通わせました。

多くの子が6~7月から通うらしく
受験対策を始めるには遅いとのことでしたが
週一回通い、1か月半ぐらい過ぎた頃には
周囲からの遅れはそれほど感じないぐらいにはなったと思います。

対策内容は試験に応じた、
絵画・ペーパーテスト・運動・歌と踊り。

ここの教室は絵の先生が開催していたため、
絵画に多くの時間をかけていました。
実際、ペーパーテストの内容は親が教えられましたが、
絵画は練習しなければ描けないし、
親が教えようにもどういったポイントを押さえればいいか分からなかったので
対策にかける時間配分は良かったのだと思います。

どの分野も基準は過去問を元にしていて、
例えば絵は動物や家族の絵、
運動だと他の学校でもよく出題されるらしい
「クモ歩き」や「クマ歩き」などの練習をしていました。

過去問を元にしたペーパーテストの難易度は、
何度か同類のものを解けばできるようになるような、
簡単ではないけど対策すれば息子にもできる、
と思われるものでした。

問題の難易度云々よりは、
受験がどのようなものか実際に体験したことのない息子が、
様々な出題内容に動揺することなく
バランスよくこなせるか、
テキパキ動けるか、
ということの方が難しいのではと感じました。

試験当日の様子

面接など親が活躍できる機会はない試験だったので、
当日親ができるのは試験前に気持ちを落ち着かせ励ますぐらい。

私ではアレコレ言ってしまいそうだったので、
夫の方が直前に励ます役は合っているかなと、
学校OBでもある夫に付き添い役をお願いしました。

他の子と比べると普段から
その日あったことなどをあまり話してくれない長男
(うるさいくらい口達者なのに)
なので、試験後に試験の内容を聞き出そうとしても
イマイチよく分からない・・(^^;

まあ、終わったことはどうしようもないし、
親にできることももうないしと、結果を待つことに。

不合格要因

結果は不合格。

本人は何ができたとかできないとか
ハッキリ言えなかったのですが、
絵の課題は息子が比較的得意としていた虫の絵だったようだし、
特にあいまいな答えだった歌(踊り)あたりが
うまくできなかったかなー?
と思われました。

しかし、高校受験やセンター試験のように
本人が自己採点できるわけでもないし、
確かなことは何も分からない。

ただ、小学校受験は親の受験と言われることもあるように、
親の教育に一定の要因があることは確かだと思いました。

親が子の受験に注げる時間

教室に通っている時から感じてはいましたが、
他の受験生に比べ、我が家は自宅で受験対策をする時間が不足していたと思います。

教室では宿題が出る(主に復習を兼ねたプリントや絵)ので
最低限それはやらせていましたが、
伸び率の特に高い子は
より時間をかけて絵を描いたり歌を歌ったり、
親が家で見てあげているようでした。

我が家は共働きということもあり、
平日は仕事後預かり保育へ迎えにいったら
お風呂、ご飯、を済ませたらもう寝かしつけ時間。
下の兄妹もいるので長男にかけてあげる時間は限られています。

とはいえ他の受験生の親御さんだって、
共働き家庭もいれば、
例えお母さんが専業主婦でも兄妹に赤ちゃんがいるとか、
様々な事情があるでしょう。
どれほど熱心に子の教育にあたれるかが、やはり問題かなとは思います。

自主性を大事にしたいが・・

受験校の魅力の一つが、
自主性を大事にしていると思われる点。

ですが、その学校には自主性だけでは入れない。
進路を自分で選んだわけでない小学校受験で、
自主的に頑張れる子は殆どいないと思います。

この年齢では、本人の受験対策への頑張りは、親の頑張りがあってこそ。
親があれこれ試行錯誤して
なんとか本人をやる気にさせ、
頑張らせなくてはならない。

試験前から私自身、
「本人的にはなんでこの学校を目指さなきゃならないか、
理解しきれていないだろうし、こちらの説得力も乏しいよな・・」
と自覚がありました。

そもそも、自分が教育熱心な親ではない自覚もあります。

子供の頃やりたいと思ってもやらせてもらえなかった『進研ゼミ』。
その反動もあってか長男が赤ちゃんの頃からはじめた『こどもちゃれんじ』も、
息子が自主的にやらなくなったためやめてしまいました。
(始めた当初はともかく、途中からは自分で進んでやっていた)

勉強は自分でやるべき、
親がやらせても意味がない、
(時間ももったいない)
と思ってしまうんですよね。

多くの親もそう思ってはいても、
よい環境を与えるために今親ができることとして、
熱心に子供を見てあげているとは思いますが・・

熱心な親になりきれなかった、いや元々熱心な親でなかった、
というのが最大の敗因と思われます。

開きなおり

以下は子どもが不合格となった親の開きなおり、負け犬・・ならぬ
負け母の遠吠えです。

多様性は学区の学校?

夫の小学生当時の話では、
同級生には色々な子がいるようでしたし、
実際私が会った夫の当時からの友人は
良い意味で個性的な方が多い印象でしたが、
受験校見学では皆一様に真面目でお利口な印象が気になりました。

年々受験対策方法などが形式化していて、
より厳選された子だけが入れると考えれば、
当然といえば当然と思います。
(もちろん、見学の時間の印象は一時のものですが)

義弟は息子が受験に向け頑張っている間は応援してくれたものの、
不合格後には「みんな真面目で自分には合わなかった」と明かしてくれましたし、
夫の学年が特別個性的だったのかもしれません^^;

学区の学校にしても、
支援学校や支援学級の整備が整ったことで、
私たちの小学生時代に比べれば画一性は高まったと言えるかもしれませんが、
多様な子がいることは確かだと思います。

それが必ずしもメリットとは言い切れないし、
受験をクリアした子が集まっている=多様性がない、デメリットであるとも言い切れません。

ただ不合格だということは、
息子は学校に合わない、義弟のように友達と合わない可能性がある
と捉えられるので、
息子には息子含め、色んな子がいる環境でのびのび学ぶのが合っていると考えています。

静岡市の学校事情

他県から来た私は全く知らなかったのですが、
息子の結果を知った塾の先生から、
駅に近い市の小学校は教育がしっかりしており、
受験校に行けなくても悲観の必要はないという旨のメールを頂きました。

実際、息子と同い年の先生のお孫さんは
受験も検討したものの、塾講師の多い親族間で検討した結果(それも凄いw)、
息子が進学することになった学校の隣の学校(一番駅に近い)に進学することになった
とのこと。(中学は受験のある学校をすすめる予定らしい)

受験前、うちの住まいが学校の目の前と知った先生が
「それでも受験させるんですね」
と言っていた理由がこれだったようです。
(基本は受けるからには受かりましょう、と鼓舞していたので当初意外な反応でした)

まだ入学して数か月なので
この学校のことはまだ分からないことも多いですが、
説明会で校長先生が教育目標などの指針をしっかりプレゼンして下さったのは
印象的でしたし、
私が日々会社から眺めていても、
自分の経験からイメージする学区の公立小の子ども達に比べ、
体育や運動会など熱心に一致団結している様子に日々感心させられています。

教科書にそった授業に関しては、
学びのスピードがまちまちな子に一様に教えなければならないわけで、
どこの学区の学校にもある難しさがあるとは思いますが、
小学生期でより大事なのは知識以外の部分だと思うので、
その点今の学校でも問題はないのではと考えています。

現状とこれから

朝の弱い息子、親のキャパシティ

夜なかなか寝ず朝が弱い長男、
親のほうも夜遅くまで仕事をしている日もあり、
子どもの準備(下二人のこども園のもある)や宿題をチェックするのが朝になることが多く、
朝はバタバタ。

学校が目の前だから、
なんとか遅刻せずに済んでいると思います(・・;

息子は放課後学童へ行っていますが、
子ども達を21時に寝せるには
仕事後に迎え(学童→こども園)~食事作り~食べさせ~風呂入れ~寝かしつけ・・
と一連の作業が母のワンオペになることが多く、
余裕が全くありません。

この学童が、
長男が受験した学校に進学していると駅の反対側になるので、
迎えに何倍もの時間がかかったと予想され、
親もかなりキツかったなと思います。

この生活習慣に、
長男が目の前の学校に通っていると
下の兄妹には益々違う学校へ進学する理由を説明する自信が無い、
ということから、母的には今のところ、
もうお受験は無いかな、
と思っていますが、先のことは分かりません。

親がしてやれること

宿題は私が子どもの頃に比べ多いな、
と思うので最低限やらせますが、
(といっても学童でだいたいはやってきてくれるので、丸付けなど)
お勉強に関してはいつから塾にいかせようとか、あまり考えていません。

高校受験を前に親に訴え、塾通いと共に自主勉強も本腰を入れてから
成績が伸びた自分の経験もあり、
本人が自分から行きたいと言ったら考えようかな、と思っています。

知識を詰め込む勉強は人生の幸福に直結するものでなくて、
自分の好きなことが見つけられ、
目標をどれだけ自分と結びつけて明確化できるかが大事で、
それができれば自然とそこに向かって頑張っていけるし、
それが幸福にもつながる。

勉強は手段の一つに過ぎないんですよね。

本当に自分にとって大切なことが何か、
より広い視野で探すために、
学歴が求められる機関に所属したほうが有利、
といった面はあるかもしれませんが、
それもこれからのAIの時代には薄まっていくと思われます。

心も身体も発展途上の小~中学生の間は特に、
自分から積極的に行動できる自主性を養うために、
色んな経験をさせることが何より大切かなと考えています。

 

  • できるだけ色んなところへ連れて行ってあげる、もしくは一人でも行かせて視野と経験値を高める。
  • 親や大人がいなくても自分で考える力を養う。
  • 色んな人と知り合い、自分から積極的に関わりあえるコミュニケーション力をつける。

具体的には、

  • 休みの日にはキャンプ、キャンプが行けなくてもなるべく色んなところへ連れ出し、
    多様な自然とふれあい、色んなことができるように少しずつ教える(親も学びながら)。
  • 泊まりや日帰りで子ども一人で林間学校的なものにも行かせる
  • サッカーを始める(本人が好きなのが一番だけど、自己中心的にはいかない団体競技から学ばせたい親の思いもある)

といったことが、今のところ実行していることです。

子の教育に関しては親自身も常に勉強中、といったかんじですが、

車で移動するたびにナビをチェックして、
現在時間と到着予想時間を見比べ「あと○分で着くね?」と算数をやっていたり、
キャンプ場の行き先を聞きながら「今日はなに県に行く?」と地理をやっていたり、
親の予想以上に子供は色々と学んでいくので、
親も楽しいです。

これからも自分たちも楽しみながら子供の成長を支えていきたいと思います。

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ABOUTこの記事をかいた人

静岡市在住、長男(11)次男(8)長女(6)を育てる母です。 お出かけが大好きで週末はどこかしらへ出かけているので 子どもとキャンプ・旅行・公園などのお出かけ記録をメインに、 育児、読書の記録を綴っていこうと思います。 また仕事は建築士をしているので、 職業柄、アウトドアのお出かけにも建築士的視点が混ざっています。